ヘルニアにはマッケンジー体操が効果的
今回は、腰椎椎間板ヘルニアに対するセルフケア方法として知られる「マッケンジー体操」について、なぜ効果的なのかを、解説していきたいと思います!
ヘルニアってどんな状態?
まず、椎間板ヘルニアとは、背骨と背骨の間にあるクッションのような役割をしている「椎間板(ついかんばん)」の中にある「髄核(ずいかく)」という組織が外に飛び出し、近くの神経を圧迫してしまう状態のことを言います。
主に腰やお尻の痛み、足のしびれや力が入りにくいといった症状が出ることがあります。
マッケンジー体操とは?
マッケンジー体操は、ニュージーランドの理学療法士ロビン・マッケンジー氏が考案したセルフケア体操です。
特に「腰を反らす(後屈)」動きが多く、丸くなって固まってしまっている背骨の動きと姿勢を整えることで、痛みの原因となる椎間板の突出を改善に導くという考え方です。
なぜマッケンジー体操がヘルニアに効くのか?
1.椎間板を元の位置に戻す力が働く
腰を反らす動きによって、飛び出た椎間板が前方に押し戻されやすくなることが研究でもわかっています。
この働きにより、神経の圧迫が減り、痛みやしびれの軽減が期待できます。
2.自宅でできるセルフケア
専門的な治療と並行して、自分で症状をコントロールできるのがマッケンジー体操の魅力。
正しいやり方を覚えれば、再発予防にもつながります。
注意点とポイント
1.急性期で強い痛みがある場合や、足に力が入らない場合は自己判断で行わず、必ず専門家に相談してください。
2.体操中に痛みが強くなる・しびれが広がるといった場合は中止しましょう。
3.継続が大切です。1日1~2回でも続けることで、変化が見られることがあります。
マッケンジー体操は、腰椎椎間板ヘルニアにおけるセルフケアとして非常に有効な方法です。
痛みの原因となる椎間板の位置を整え、神経への圧迫を軽減させるだけでなく、自分自身で症状を管理できる点でも優れています。
当院では、マッケンジー体操の指導も状態に合わせてお伝えしています。
気になる方はお気軽にご相談くださいね。