
「体重はそれほど増えていないのに、下腹だけぽっこりする」
「気を抜くとすぐ反り腰になる」
「姿勢を良くしようとしても長く続かない」
「腹筋運動をすると、お腹より腰が疲れる」
このようなお悩みはありませんか?
女性の身体を考えるうえで注目したいのが、身体の深い部分にあるインナーマッスルです。
インナーマッスルというと、
「お腹を引き締めるための筋肉」
というイメージを持たれやすいのですが、それだけではありません。
実際には、
お腹・背骨・骨盤を内側から支え、姿勢や呼吸、身体の安定に関わる重要な筋肉
です。
特に女性の場合は、骨盤底筋を含めた体幹機能が、妊娠・出産などのライフステージによって影響を受けることもあります。
今回は「インナーマッスルの鍛え方」だけではなく、なぜ女性にインナーマッスルが重要なのかという点に絞って解説します。
インナーマッスル=腹横筋だけではありません
インナーマッスルという名前の筋肉があるわけではありません。
体幹部分では主に、
-
腹横筋
-
多裂筋
-
横隔膜
-
骨盤底筋群
などの深層筋が重要です。
これらはお腹の前だけにあるのではなく、
上:横隔膜
前・横:腹横筋
後ろ:多裂筋
下:骨盤底筋群
というように、体幹を囲むように存在しています。
イメージとしては、
身体の中心を内側から支える「筒」
のようなものです。
この筒がうまく働くことで、立つ・歩く・座る・物を持つといった日常動作でも、腰や骨盤周囲に負担が集中しにくくなります。
女性にインナーマッスルが必要な3つの理由
① 下腹を内側から支えるため
女性からよく聞くお悩みの一つが、
「下腹だけぽっこり出る」
というものです。
もちろん、下腹部の見た目には体脂肪量も関係します。
しかし、それだけではありません。
姿勢や骨盤の位置、腹部の筋肉の使い方によっても、お腹は前に出て見えることがあります。
例えば、
骨盤が前に傾く
↓
腰が反る
↓
肋骨が前に開く
↓
お腹が前方へ押し出される
という姿勢になると、体重が大きく増えていなくても下腹が目立つことがあります。
ここで重要になるのが腹横筋です。
腹横筋は、お腹の周りを横方向に包むように存在しています。
腹横筋を適切に使えるようになることで、腹部を内側から支えやすくなります。
ただし、
「腹横筋を鍛えれば下腹の脂肪が落ちる」
という意味ではありません。
インナーマッスルトレーニングは脂肪を部分的に減らすものではなく、お腹を支える機能や姿勢を整えるためのトレーニングとして考えることが大切です。

② 反り腰になりにくい身体を作るため
女性で非常に多いのが、
「姿勢を良くしようとすると腰が反る」
というパターンです。
一見すると背筋が伸びて姿勢が良く見えます。
しかし、
-
肋骨が前に開いている
-
骨盤が前傾している
-
お腹が前に出ている
-
腰の筋肉に力が入り続けている
という状態になっていることがあります。
これでは、
姿勢を筋肉で頑張って支えているだけ
になってしまいます。
本来は、腹横筋や多裂筋などが働き、身体の中心を安定させながら立てることが理想です。
インナーマッスルがうまく働かないと、代わりに腰の筋肉を使って身体を支えることがあります。
その結果、
「長時間立つと腰が疲れる」
「夕方になると腰が張る」
「反り腰を直そうとしてもすぐ戻る」
といった状態につながる場合があります。
つまり、反り腰対策では、
無理に骨盤を後ろへ倒すことより、体幹を自然に支えられる身体を作ること
が重要です。

③ 骨盤底を含めて身体を支えるため
女性のインナーマッスルを考えるうえで、忘れてはいけないのが骨盤底筋群です。
骨盤底筋群は、骨盤の底にハンモックのように存在する筋肉です。
腹横筋や横隔膜などと協調しながら体幹を安定させています。
特に女性の場合、
-
妊娠
-
出産
-
加齢
-
運動不足
などによって、骨盤底筋の機能が変化することがあります。
そのため、
腹筋だけではなく「骨盤底まで含めた体幹」として考えること
が大切です。
例えば息を強く止めながら腹筋運動をすると、腹圧が下方向へかかりやすくなります。
だからこそ、
「とにかく腹筋を鍛える」
よりも、
呼吸しながら腹部と骨盤底を協調させる
ことが重要になります。
「腹筋を鍛えているのに変わらない」理由
毎日腹筋運動をしているのに、
「下腹が変わらない」
「反り腰が直らない」
「腰ばかり疲れる」
という女性もいます。
その理由の一つが、
表面の筋肉ばかり頑張っている
ことです。
一般的な上体起こしでは、腹直筋や股関節周囲の筋肉も強く使います。
もちろん、それ自体が悪い運動ではありません。
しかし、体幹を安定させる機能が十分でない状態で繰り返すと、
腰を反る
↓
首に力が入る
↓
息を止める
↓
腰や首が疲れる
ということがあります。
女性の体幹トレーニングでは、
「何回できるか」より「どのように身体を使えているか」
を見ることが大切です。

女性のインナーマッスルは「呼吸」から始める
いきなりプランクを1分行う必要はありません。
最初におすすめしたいのが、呼吸です。
360度呼吸
仰向けで膝を立てます。
両手を肋骨の横に置き、
鼻からゆっくり息を吸います。
このとき、
「お腹だけを膨らませる」
のではなく、
肋骨の前・横・背中側まで広がる
イメージで呼吸します。
その後、口からゆっくり息を吐きます。
吐きながら、
下腹部が軽く内側へ入る感覚
を確認してみましょう。
5〜10呼吸程度で十分です。
ポイントは、息を吐くときにお腹を限界まで凹ませないことです。
次に覚えたい「お腹を軽く支える感覚」
呼吸ができたら、息を吐きながら下腹部を軽く引き締めます。
強さは、
全力の20〜30%程度
のイメージで構いません。
その状態で普通に呼吸ができればOKです。
お腹を固めすぎて呼吸が止まってしまう場合は力みすぎです。
インナーマッスルは、
ずっと最大収縮させる筋肉ではありません。
必要なときに適切に働き、身体を安定させることが重要です。
女性におすすめしたいのは「腹筋100回」ではありません
女性のインナーマッスルトレーニングで大切なのは、
たくさん運動することではなく、正しく身体を支える感覚を覚えることです。
特に、
-
ぽっこりお腹
-
反り腰
-
姿勢の崩れ
-
腰の疲れ
-
産後の体幹の不安定感
などが気になる方は、
単純に「腹筋が弱い」と決めつけるのではなく、
呼吸・肋骨・骨盤・股関節・体幹
をまとめて確認する必要があります。
トレーニングしても変わらない場合は?
インナーマッスルを鍛えていても、身体そのものが動きにくければ、正しく運動できないことがあります。
例えば、
胸椎が硬い
↓
肋骨が動かない
↓
呼吸が浅くなる
↓
腰を反って身体を支える
というケースです。
また、
股関節が硬い
↓
骨盤が代わりに動く
↓
腰への負担が増える
ということもあります。
このような場合は、
鍛える前に「動ける身体」を作る
という考え方も重要になります。

西荻窪きりん堂接骨院では「鍛える前の身体」も確認します
西荻窪きりん堂接骨院では、
「インナーマッスルが弱いから鍛えましょう」
と一つの原因だけで考えるのではなく、
-
骨盤の位置
-
反り腰の程度
-
背骨の可動性
-
股関節の動き
-
胸郭・肋骨の動き
-
呼吸
-
体幹の安定性
-
日常生活での姿勢
などを確認します。
必要に応じて、
ドイツマニュアルセラピー
筋膜リリース
関節モビライゼーション
神経ストレッチ
トリガーポイント療法
カウンターストレイン
メディカルマッサージ
などを組み合わせ、身体を動かしやすい状態へ整えていきます。
そのうえで、一人ひとりの状態に合わせた体幹トレーニングやセルフケアをご案内します。
まとめ|女性のインナーマッスルは「細くするため」だけではない
インナーマッスルは、
お腹を細く見せるためだけの筋肉ではありません。
女性にとって重要なのは、
下腹を内側から支える
↓
骨盤と背骨を安定させる
↓
反り腰になりにくくする
↓
骨盤底まで含めて身体を支える
という役割です。
特に、
「下腹だけぽっこりする」
「反り腰が気になる」
「姿勢を良くすると腰が疲れる」
「腹筋運動をすると腰が痛くなる」
という方は、単純な筋力不足ではなく、インナーマッスルの使い方や呼吸、骨盤・肋骨の位置まで確認してみることをおすすめします。
女性の体幹トレーニングは、
強くすることからではなく、正しく使えるようにすることから。
これが大切です。
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